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【北海道バイク旅 vol.2】波乱万丈な道のり!絶景キャンプで、しばしの休息 by BON
2025.07.05▶前回の記事はこちら
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不安な旅の幕開け
北海道ツーリング二日目の朝は小雨。
忘れていた訳ではない灯火類のヒューズを交換。
無事に復活したが、手持ちのヒューズが少なく不安なため、朝一番でホームセンターへ向かった。
ありがたいことに朝早くから開いているところがあり、店員さんに声をかけて「ヒューズが欲しい」と伝えると、なんと...カー用品は1時間後に開くとの事。
「困っています。ヒューズが無いと移動が出来ない。」と伝えたら、快く「一緒に棚まで行きましょう!」とありがたい対応をしていただけた。
無事にヒューズを多めに購入し、向かう先は稚内。
オロロンラインは海沿いの景色が見れて、港があれば釣りをしようかと思っていたが、前夜に相内さんと釣行したので、この日は一気に距離をかせぐ事に。
予備日として24時間をフリーにし、仮に知床羅臼横断が悪天候だとしても、その予備日でチャンスを増やす計画だ。
意気揚々と思いたいところだが実際不安は拭われない。
既に北海道に着いて直ぐに二回もショート。
とりあえずヒューズを5つ買い足したので、様子をみながらのツーリング続行を決断。
海鮮丼を求めて留萌へ
小樽から石狩を通過し、順調に走行距離をかせぎ、基本的に休憩するのは北海道代表のコンビニエンスストアー「セイコーマート」。
セコマでもホットシェフとなるとオニギリが絶品。
とにかく休憩ポイントはセコマのホットシェフを狙う。
順調と言えば順調だが、北海道を少し舐めていた。
この日は雨は落ち着き晴れ間もあったが、とにかく風が強く、バイクだと横風で車線幅ギリギリまで振られてしまう程。
景色をゆっくり楽しむ余裕はなかなか無く、風と電装の不安を常時持ったまま何とか増毛まで走る事が出来た。
この段階でお昼前。
ここからは旭川に住む従姉妹が色々とサポートしてくれて、留萌の鮮魚店で売り切れ間違いなしの海鮮丼を薦めてくれた。
しかし、売り切れ間違いなしってだけあって、到着した頃には既に売り切れていたもんで
次にオススメとしてくれた老舗の海鮮丼店に向かう事に。
この時、同じように海鮮丼を買いに関東からいらしていたご夫婦と会話をし、「自分も次のお店に行くのでナビで先導しますよ」と声をして、一緒に向かう事になった。…なった。までは良かったのだが、なんとこの瞬間からキツい、辛い時間が始まる。
お二人を待つためにバイクを動かした瞬間、再び電装がショートしてしまった...。
「すみません、ちょっとヒューズ交換するので、せっかくだったんですが先を進んでください」と事情を説明して別れ、積み込んである100ℓのロールバックを下ろし、シートを外してヒューズ交換。
何となくだが、この段階でショートする動作が少しずつ絞れてきた気がするのだ。
気になる点が二箇所に絞れたが、電装を触るには工具やチェッカーも無い。
とにかく断線か接触不良気味と疑い、この時に出来る事はまとめてある配線をひとつずつ動かして再び様子を見る事だけだった。
出遅れはしたものの、なんとか目的の留萌のお店"すみれ"に無事たどり着く事ができた。
理想は雲丹の海鮮丼だがあまりにも高額だったため、この先の旅の事も考えてグッと我慢し、"本日の海鮮丼"に期待を込めた。
北海シマエビを筆頭に、おそらく地のモノや、もちろん冷凍であろうネタも含めて、久々に美味しい海鮮丼を食す事ができた。
お食事処 すみれ
〒078-3441 北海道留萌郡小平町鬼鹿港町212-4
TEL 0164-57-1451
従姉妹よ、本当にナビゲートありがとう。
進路上で的確に常時LINEをくれたお陰で、迷う事無くひとつひとつ立ち寄れる。
幸せな気分でお店を後にし、再び走り始めた。
幸せも束の間、悪夢はつづく
2日目お昼過ぎ、海鮮丼店を後にし、走り始めた瞬間の事だった。
再びショートし灯火類が消える...。
直ぐに路肩に停めて、再び荷物を下ろしてヒューズ交換。
この段階でかなり深刻な状況だと理解する。
何故なら交換した直後にアクセサリーに入れた瞬間にショート。
少し考えて悩んだが、再び配線を手繰り目で見える範囲で配線を解し、ヒューズ交換。
エンジンをかけて再び走り始める事ができた。
羽幌まで走り、ヒューズの追加を購入するためホームセンターに立ち寄るが、必要なモノが在庫なし。少し考えて、カーディーラーへ立ち寄り相談したところ、ヒューズを分けてくれました。
この段階でひとつ考えておかないといけないのは、この先に進む事は稚内まで街が無くなるという事。
つまり、何かあれば間違いなくレッカーになる。その覚悟を決め兼ねていたのだ...。
まずは保険の担当に電話をして保険条件を確認。バイクの購入店にも電話をかけて相談。
色々ともらった提案は、どれも現実的であったが、この時点の自分の意思には全てがしっくりくる回答では無かった。
残りのヒューズの数を確認して少し考えた。まだこの残りのヒューズ分だけは走れるのだ。つまりレッカーは最終手段として残しておける。そう思って、もう一つの可能性に賭け、ブレーカーヒューズを探しに電気屋へ向かう事に。
街で唯一の電気屋さんに着いた瞬間だった。また再びショートしてしまい、電気屋さんでブレーカーヒューズの在庫を聞くも虚しいかな...扱いは無く、泣く泣く荷物を下ろして
再びヒューズ交換をした。
もうこの段階では写真を撮る余裕は無く、とにかく色々考えるも何を考えれば良いのかもまとまらないまま、再び走り始める決意。
しばらくして、走り始めてから思う事があった。
不思議な症状を思い出したんだが、メインモニターだけ映らないのに走り始めた振動で
モニターに電源が入る事が二度ほどあった。
それが再び写真の通り起こったのだ。
そのため、予備で積んでいたサブモニターをUSBから給電。
もしかしたら!と安易に考え、再び走り始めた瞬間に大きな段差で再びショート。
つまり、メインモニターの可能性を残すも、そもそもの改善が無いから無理だと瞬時に気づく。そして放心状態になり、しばらく休憩する事にした。
路肩スペースで暫く考えたが、決意を導き出せる余裕もない事に気付き、ふと思い出した。
今最低でもGoogleマップにピンを打ってあった。何かあれば最低でもそこまで行こうと決めていた。
キャンプ場まで携帯で見ると"8分"と出た。
念の為、携帯をフォルダーにセットし、残りわずかとなったヒューズを付け変えて、キャンプ場まで走る事にした。
一旦、色々と整理したいところだが、この後のバイク自体が良くなる事は期待せずに修理出来そうな場所を検索したり、従姉妹が知り合いや友人に聞いてくれた結果、やはり稚内、もしくは旭川や札幌や小樽まで行かなくてはならず、どこに向かうにしてもこの時間からはリスキーだと判断。
この時確か17時は過ぎていたはずだ。
何もかも今日の事にはならないと思い、頭の中はごちゃごちゃだが、キャンプをして一夜を過ごす事に。
海沿いのキャンプ場で、しばしの休息
みさき公園 キャンプ場
〒078-4431 北海道苫前郡初山別村豊岬
https://www.vill.shosanbetsu.lg.jp/kankomiryoku/kankoshukuhaku/autocamp.html
幸いな事に現地は多くのキャンパーが居て、近くに張られていた数名の方々が、自分が困っているのを電話していた会話で気づいてくれて、色々と話かけてくれました。
まずはせっかくのオロロンライン。
まだゆっくりと景色を見ていない事にも気付き、一旦は自らの目で直視し、iPhoneでも撮っておく事に。
テントに戻り、唯一、前日の買い物で余ったビールと持ってきていたジャックダニエルハニーをコーラで割って、景色を眺めながら気持ちを落ち着かせた。
せっかく積み込んで来たカメラを取り出して、再び海を眺めた。
陽も落ち暫くして、夕食。
今回はキャンプをメインで準備してきていたので、買い物し忘れていた事もカバーできた。
マウンテンパーティーのUL弁当。
お湯を入れて混ぜて待つだけで専門店並みの
美味しいココナッツチキンカレーが出来上がる。
しかもハイカロリーなので、この日の疲れには嬉しい。
仙豆並みに栄養補給できる...は言い過ぎだけど、とにかく休んで朝を待つ事にした。
■マウンテンパーティー UL弁当
ライタープロフィール
名前:赤木 "BON" 一聡
DANGサポートフォトグラファー。
INSTA:@hvtbon